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性病広辞苑

特集
2016年  7月の特集
生理痛について

・1.生理痛とは
生理(生理的出血)とは、医学用語で月経と言い約一ヶ月感覚で周期的に起こる子宮出血の事です。
一般的には5〜7日間続き、周期には個人差があります。

子宮の内側にある子宮内膜は月経の周期に応じて厚みを増していきます。
卵巣から卵子が排卵され、約14日後に子宮内膜に受精卵が着床しなかった場合に厚くなった子宮内膜を子宮の外へ排出するときに出血が伴います。
この出血をする際の痛みが生理痛です。

主な原因は大まかに分けて3つあり、

・子宮内の収縮
生理が始まるとプロスタグランジンという物質が分泌され、これにより子宮が収縮されて子宮内膜を外へ排出します。
ところが、このプロスタグランジンが分泌されすぎると子宮を必要以上に収縮させ、軽い陣痛のような痛みを下腹部と腰に感じさせます。
痛み止めで痛みを軽減させることが出来ます。

・子宮口が狭い場合
子宮内膜が排出される子宮口が狭いとなかなか排出ができず痛みを感じます。
出産経験をした後に生理痛が緩和されたという方はこのケースが多いようです。(出産経験により子宮口が広がる為)

・冷えやストレスにより血行が悪くなっている
血行が悪いと骨盤内の血流が足りない為、子宮や卵巣が正常に動かなくなり生理痛を悪化させてしまう原因になります。
ストレッチ等で改善する場合があります。

・2.生理痛の和らげ方
■痛み止め等の薬
プロスタグランジンの分泌を抑えるのが非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)です。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)には
・バファリン(アスピリン)
・ロキソニン(ロキソプロフェン)
等があります。

分泌を抑える薬が効かない人は鎮痙薬(痙攣性疼痛を除く薬)等を試してみるのもありです
・ブスコパン(ブチルスコポラミン)

また、生理痛専用薬エルペインには痛み止めとブスコパン両方が含まれています。

しかし、これらの薬にアレルギーや体質に向かないという方もいらっしゃると思います。
そういう場合は血行をよくする漢方等がおすすめです。
・加味逍遥散(かみしょうようさん)(生理前に胸や脇などが張る人向け)
・佳枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)(冷えやのぼせがあり肩や首がこりやすい人向け)
・十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)(貧血気味で疲れやすくなる人向け)
・附子人参湯(ぶしにんじんとう)(下腹部の冷えや関節痛、むくみがある人向け)



■ストレッチ
生理中に生理痛を和らげるストレッチを少しご紹介します。
・骨盤まわしストレッチ
1.まっすぐ立ち、足を肩幅に開く
2.手を腰に当て、左右それぞれ10回ずつ腰を回す(上半身・足は動かさず腰だけを動かすように意識してください)
左右各10回を1セットで、5〜10セット程度行いましょう


・体を伸ばすストレッチ
1.腕を上に伸ばしてつま先立ちする
2.腕は上に、足は地面に向かう気持ちでグーッと全身を伸ばす
座ったまま、腕や足をグーッと伸ばすのも良いでしょう


■その他
上記以外の方法では
・カイロ等で温めて血流をよくする
・布ナプキン等を使い冷やさないようにする
・ハーブティー等の温かい飲み物を飲む(カモミール等)
・足湯や入浴で温める
・ツボ押し
等があります。
・3.生理痛対策
生理痛になる前の対策についてまとめます。

■食の改善
生理痛の元であるプロスタグランジンの減量は脂肪分です。
脂肪分が多い食事は生理痛を重くさせてしまいます。
和食等の脂肪分の少ない食事を心がけると良いでしょう。

他にも生理痛に有効とされる食物は下記のようになります
大豆製品(イソフラボンを多く含む大豆はホルモンバランスを整える)
大豆イソフラボンについて
青背魚(DHAやEPAを多く含み、血行を良くし、さらにビタミンB群を含んでいるのでホルモンバランスを整える)
かぼちゃやパプリカ、アボカド、アーモンドなどのナッツ類(ビタミンEが多く血行促進に役立ち、脂溶性なので油脂と一緒に摂ることで吸収がアップする)
海藻類(精神を安定させるミネラルが豊富)
生姜(生の生姜に含まれる辛み成分「ジンゲロール」は加熱することで「ショウガオール」に変化し、血行を促進して体を温める働きがある)
ひじきや納豆(マグネシウムが豊富で、子宮の収縮を緩める働きがある)

自律神経系ならローヤルゼリーなどが自律神経を整える作用が期待できると言うことなのでそういったサプリメントを摂取するのも良いのではないでしょうか。



■ピルの使用
ホルモンバランスを整え、生理周期を安定させ痛みを緩和させることも出来ます。
しかし、個人差があり人によっては悪化する場合もあるのでお医者さんと相談して使用しましょう。
低容量ピルについて


■冷えやストレスへの対策
冷えによる血行不良やストレス等の心因的なものも生理痛の原因とされているので、日頃から改善に努めましょう。
冷えについて

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