2016年 9月の特集アトピーについて
1.アトピーとは
アトピーとは、正式名称をアトピー性皮膚炎といい、
かゆみのある湿疹が全身のいろいろなところにできることが特徴です。
皮脂の分泌量が極端に少なく、角質層の水分を保つ力が弱い状態なので、
皮膚が乾燥しやすいだけでなく、バリア機能が低下しているため
外からの刺激にとても弱くなっています。
主な皮膚の症状には、次のような特徴があります。
・乾燥…かさかさと皮膚の水分が少ない乾燥した状態
・鱗屑(りんせつ)…フケのようなかさかさしたものが落ちる
・紅斑(こうはん)…赤い腫れ
・丘疹(きゅうしん)…ぶつぶつした小さなドームの形の盛り上がり
・痂皮(かひ)…掻きむしった後にできるかさぶた
・びらん…皮膚の浅い部分がはがれて、じくじくとただれた状態
・苔癬化(たいせんか)…掻きむしることをくりかえして、ごわごわと皮膚が厚く硬くなってしまった状態
アトピーは「現代病」とも言われ、年々患者数が増えています。
繰り返し湿疹やかゆみを感じる場所がある場合は、早めに医師や専門家に相談してみましょう。
繰り返し湿疹やかゆみを感じる場所がある場合は、早めに医師や専門家に相談してみましょう。
2.スキンケアと生活のポイント
一年の中で夏は非常に汗をかきやすく、アトピー肌の方にとっては汗によって肌本来のバリア機能が高まりやすい時期です。
でも一方で、ついつい冷たいものばかり口にしたり、食欲が落ちてしまい体調を崩しやすい時期でもあります。
●スキンケアは肌状態を見極めて
汗をかくと肌がべたついたり炎症を起こしやすいという方もいますが、汗をかくこと自体はとても大切なことです。
汗をたくさんかいて、肌状態にあったスキンケアを続けていくとよいでしょう。
●シャワーだけでなく入浴を!
寒い冬場とは対照的に、暑い時期は浴槽にお湯を張って入浴するよりシャワーで簡単に汗を流したいという方も多いと思います。
でも、アトピーケアの観点からの入浴は、自律神経や内分泌系の機能を高めるため、季節を問わず重要です。
●エアコンを賢く利用
エアコンなしでは過ごせないような暑い日が続きます。
でも、エアコンは肌の乾燥をまねいたり、汗をかきにくくするなど、アトピー肌の方にとってはマイナスとなる側面があるのも事実なので、こまめにスキンケアしていくことも大切です。
また、睡眠時はエアコンを使いたくないという方もいるかもしれませんが、睡眠は自律神経や内分泌系の機能を調整するという働きもあり、アトピー肌の方にとってはケアの一環と言ってもいいくらい大切なものです。
また、睡眠時はエアコンを使いたくないという方もいるかもしれませんが、睡眠は自律神経や内分泌系の機能を調整するという働きもあり、アトピー肌の方にとってはケアの一環と言ってもいいくらい大切なものです。
3.食事からアトピー改善を目指す
●アレルギーを起しやすい食品を避ける
その人や体調、環境によって違ってきますが、牛乳、タマゴ、ナッツ、チョコレート、魚介類、牛肉、豚肉、羊肉は、比較的アレルギー反応を引き起こしやすい食品です。
上記の他に、インスタント食品もなるべく避けたほうがいい食品です。添加物、品質保持剤、着色料といった人工的な成分は消化するのに大量のエネルギーを使います。生命活動に必要なエネルギーが不足して体調が崩れやすくなり、免疫力が低下しやすくなるのです。
その人や体調、環境によって違ってきますが、牛乳、タマゴ、ナッツ、チョコレート、魚介類、牛肉、豚肉、羊肉は、比較的アレルギー反応を引き起こしやすい食品です。
上記の他に、インスタント食品もなるべく避けたほうがいい食品です。添加物、品質保持剤、着色料といった人工的な成分は消化するのに大量のエネルギーを使います。生命活動に必要なエネルギーが不足して体調が崩れやすくなり、免疫力が低下しやすくなるのです。
●和食は栄養バランスに優れている
和食は焼き物、煮物、蒸し物が中心で、炒め物や揚げ物が中心の洋食よりも脂の量がグッと低いため、摂りすぎることがありません。
●少しずつ、食生活の改善を
近年は食の欧米化が進み、動物性食品の摂取量が増えています。それはアレルギー反応を引き起こしやすい食品をたくさん摂取しているということ。洋食中心の食生活を和食よりにするだけで、牛乳、卵、油の摂取量を減らすことができます。
また、食べる時間も毎日同じとはいかなくても、極端に時間がズレてしまったり、夜遅くに食べることがないように気をつけることが必要です。